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2005年10月18日(火)、好天のもと、障害者自立支援法成立に反対する御堂筋大パレードが開催されました。
主催は、【障害者自立支援法を考える大阪のつどい・実行委員会】で、大阪頸椎損傷者連絡会、大阪精神障害者連絡会、NPO法人大阪難病連、きょうされん大阪支部など、12の団体が構成団体となりました。
連絡拠点となったのは、障大連(障害者の自立と完全参加を目指す大阪連絡会議)です。
このパレードは、今年4月14日の、大阪城公園野外音楽堂でのつどい、そして7月31日の、中央公会堂でのつどいに続く、『大阪のつどいパートV』という位置付けにもなっています。
昨年11月3日に行われた御堂筋デモに続いて、2回目の大規模な“デモパレード”となったこの御堂筋大パレードでは、13の団体から、3,000人を越える参加者が集まり、予想を上回る盛り上がりを見せました。
当事者と支援者市民のみならず、法案に反対している民主・共産・社民の各党所属の府議会議員が2名、それに市議会議員3名と次期立候補者も3名が参加されまして、行政の間でも関心度が高まっていることを、改めて窺わせていました。
当日のコースは、天神橋の近くにある剣先(けんさき)広場がスタート地点となりました。そして10の隊列に分かれ、4台の街宣車を使った上で、12:00に出発、大阪市役所横で、御堂筋に入りました。ゴールは昨年のデモと同じ、難波元町中公園で、そこまでの約4.5kmを行進、最後の隊列がゴールに到着したのは、15:30ごろでした。
天候にも恵まれ、みんなどんどんシュプレヒコールを飛ばしながら力を込めて行進、コース脇の歩道では、一般市民の理解を呼びかけるビラも配られていました。
当日はマスコミ関係でも、関西テレビ・読売テレビ・朝日放送・日本テレビの各テレビ局、そして毎日新聞・朝日新聞・しんぶん赤旗・民主新報の各新聞社など、多数のメディアが追跡取材をしていました。報道規制が敷かれ、実に寂しい数の取材しかなかった昨年の御堂筋デモの時とはおよそ対照的です。これは、抗議の運動がどんどん社会に浸透し、もはや報道規制が利かない情勢になってきたことを物語っているに他ならないと思います。これだけマスコミを呼び寄せたことも、一つの大きな成果と言えるのではないでしょうか。
去る8月8日、郵政民営化関連法案が参議院で否決→衆議院解散が決定したのを受けて、『障害者自立支援法案』は一旦は廃案となりました。
しかし、直後に尾辻厚労大臣が、法案の復活を示唆する発言を行い、9月11日の総選挙で与党(自民党・公明党)が圧勝したのを受けて、実際に再提出される運びとなりました。
10月13日に参議院厚生労働委員会で可決され、国(与党)は今、成立に向けて急ピッチで動いています。
実態は障害者に強制的に1割負担(応益負担)をさせ、地域での自立から遠ざける内容である、『障害者自立支援法』。
耳の聞こえない人でも話を聞く権利は当然あるのに、そのための手話通訳に対しても1割負担が発生するという、理不尽な法律です。
また、就労の一環として通所している授産施設などにも、1割負担が発生することになり、これは言うならば、『賃金を得るために働いている職場に、逆に利用料を払う』というわけで、到底納得できない話です。
一般就労への道も狭く(障害者雇用の促進も充分なされていない)、就労できたとしても、通勤するためなどに必要なガイドヘルプの時間も、大幅に削減されてしまいます(そもそも現在の支援費制度でも、通勤・通学のための移動介護受給は認められていない)。
まさに『改悪』の一途をたどるこの新法案の成立に、何としても抗議の声をぶつけ続けていかなくてはなりません。
『改革のグランドデザイン案』の名で、新法案が世に出されてから丸1年、抗議の行動を起こし続けてきた成果は、着実に出るものと思われます。
障害者が地域から阻害されない社会にするために、これからも国の建前だけの言い分には決して屈しない姿勢を貫いていこう!
パレードを通じて、当事者は気持ちを新たにしたことと思います。
なお、CIL豊中からは、10名の人が参加しました。決して多い数ではありませんでしたが、みんな最後まで歩きました。
みなさんお疲れさまでした。
当日なされたシュプレヒコールを、こちらのページにて公開しております。
また、当日撮影した画像を、こちらのページからご覧になれます(ページ上部からもリンク)。